「The Dropout S1E5/ドロップアウト~シリコンバレーを騙した女 シーズン1 エピソード5」
エピソードの2の感想に書いたことが問題となっている!! ちょっとびっくりした.そこは全然メインの話じゃないけど,,そこくるか,と.
Ian は,,自分は化学者だ,と自覚して誇りを持っている.
Elizabethは,,,自己のアイデンティティに揺れる.自分は何者なんだ,,で,,,会社が自分そのものだ,と,間違った意味付けとともに,結論づける.
会社の良心として象徴的だったIanが本当にいなくなった.
下にも書くけど,ほんと,ワタシには興味深く観る事ができる余地があるが,,普通には,,最後にカタルシスは期待できそうにないし,,大丈夫か,,このドラマ.
実話ベースであることは知っているが,その事件自体は全く知らず,調べてもいない.ドラマ観終わったら調べてみようかと.
==== ネタバレしてるョ (間違ってるかもだけど 笑)
2013年
Ian は不本意なデスクワークを続け,RichardとElizabethは意地の張り合いの訴訟を続けている.
Elizabethは,Walgreensで,半年後の9月に,wellness centerをローンチする,と約束させられる.
しかし,実情は全く間に合わない,というものだった.
Richardは,Ianを証言させようとするが,Ianは悩む.本当のことを証言すると会社に訴えられるし,司法の場で嘘の証言をすると偽証罪だ.
悩んだ挙げ句,,自殺してしまう.
Elizabethは,Ianの死により訴訟の心配はなくなった,と安堵する.そして,市場ででまわっているSiemensの機械をリバース・エンジニアリングして,改良した形で9月に間に合わせることにする.
===
・訴訟
ElizabethはRichardを訴えている.前にも書いたが,,これがなんでかわからない.Richardの特許(登録されているのか?)を買え,と言っているのをElizabethが拒んでいるという図式のようにも見えるが,,そんな状態で訴訟なんてない,,と思う.
しかも,Elizabethが原告だ,,ってことなんで,,わからん.
ちなみに,Richardが原告になるのも理解できない.Theranosは製品を出していないので,特許訴訟にはなり得ない.だったら,,一体何なの??
全くのフィクショナルなことなのか,事実に即しているのか,,興味あるが今は調べないでおく.
****追記 やっぱり気になるので,,訴訟情報だけ調べてみた.確かに,最初,Elizabeth側が訴えて,その後,Richardが反訴しているようだ,,,あとで内容も調べてみる,,
・召喚状(subpoena)
この英単語の発音が難しくて,,カタカナならサフィーナくらいか.
で,,これは,原告,被告の直接の当事者じゃないけど,訴訟に巻き込まれるってことだ.
Ianは,Richardに証言を求められているわけだ.ただ,,個人に渡すのはいいとしても,,会社の前で待ってて渡すのか.笑
Ianは会社の法務部に相談している.そのとき,書類が映るが,「原告 Richard」とサインされている.つまり,これは,RichardがElizabethを訴えている,ということになる.
この流れなら,Elizabethは自社の特許でRichardの会社の製品を侵害訴訟で訴えているが,反撃としてRichardが,特許の無効を訴えている,という感じだけど,,
それだとRichardの1件の特許,がなんの意味持つんだろうか,,
ほとんどの人が問題にしないとわかってはいるが,,気になる.笑
(ワタシが気づかない形で事実に即しているんだろうか,,)
・Siemensのマシン
Sunnyは,Siemensのマシンがうまく動いているなら分解して調べんかい!と最初言うが,技術者としてそれはどうかと,,という流れに,最初は,なる.
そんなことあるかな,,他社の製品なんて手に入るなら,即入手して全部分析,解析されると思うけどな,,,,
iPhoneみたいな製品だったら,販売された即日に,分解されてどの会社のどの部品を使っているか,,なんかの解析レポートがでるけどな,,,
たとえば,購入時に「リバース・エンジニアリングしないこと」みたいな条項にOKすることになるようなものもあるけど,,
ただ,それで判明した技術を丸パクリするか,,というかは別の問題.
壁となるのが特許の壁かもしれないし,技術者としての倫理観,矜持なのかもしれない.
・TBWA\CHIAT\DAY
広告代理店.Appleの宣伝で有名かな,,かすかに知ってるくらいだけど.
ただ,彼らがモノ,じゃなくて,CEOのイメージで宣伝しよう,とするのは,フィクションかもしれないが,さもありなんという感じ.
・自分は何者
Elizabethは,広告代理店との打ち合わせで,会社は君自身だ,と言われて,いや違う,テクノロジーに根ざした会社だ,とこたえている.
ここではまともなことを言ってる.これが,後半では,一旦揺らいだアイデンティティに関して,母親の言葉もあり,自分=会社=自分 となっていく.
Elizabethは単に負けず嫌いだっただけで,本当に好きでやりたかったことなんかなかったのでは,,というくだりが出てくる.
勉強がすごく得意な子にありがちな話,,かな,と.(想像)
で,アイデンティティクライシスがおとずれたとき,自分=会社 となってしまう.そこでは会社がなんのためにあるのか,というところは抜け落ちてしまったのだろう.
ただ,,最後に,大学時代の教授にRichardがElizabethのことを聞くと,, She's always been a fraud. 彼女はずっとペテン師だった,,と教授はこたえている.
視聴者が知っているのは,教授の前では,Elizabethは野心家ではあったけれども,ペテン師ではなかった気がするけど,,
最初に,Elizabethのモチベーションがわからん,と書いたが,何かで一番になりたい,という思いだけが強かったのかも,,そういう設定ならなんとなく納得できる.
・証言録取(deposition)
これは,弁護士が被告側の証人を尋問することで,法廷の外で行われる.Richardが,Elizabethが雇った弁護士David Boies(あの『Robocop/ロボコップ』のあの人!!)に質問を受けている場面がそれだ.
逆に,同様のことをRichard側からやられようとしていたのが,Ianで,Ianはそこで証言するかどうかで悩んでいたわけだ.
日本人が米国の裁判でデポジションを受けるとき,アメリカまで出向かなくても,東京の米国大使館や大阪の領事館に行けば対応できる.
大使館のデポジションに使う部屋は十分広いけど,大阪の領事館のデポジション用の部屋はめちゃくちゃ小さくて,双方の関係者が入るとぎゅうぎゅうなのだ,,(ワタシはデポジションで証言したことがある).
で,,あの場面,Richardが被告側,なので,ElizabethがRichardを訴えているわけだが,前にも書いたように,何で訴えているのか,,それによって質問内容も変わるはずだが,,
しかし,,大事なことは,,デポジションは,絶対に尋問している側に有利にしかならない,ということ.あのシーンのように,ビデオを撮られて,都合のいいところだけを切り取って,陪審員に見せる,というような使い方をする.
たとえば,Richardが Elizabethのことを罵るようなシーンだけを陪審員に見せて,陪審員の心象を操作するようなことがなされる.こんなに個人的なうらみだけで訴訟してるんですよ,とか.回答するのに少し困ったような様子を見せれば,Mr. Richard Fuiszは,こんなに困っている,みたいにして説明する.
!!!! で,,決定的なのは,,,Richardは最後に,聞かれてもいないことを自分で付け加えている.とにかく余計なことを言わない,聞かれたことに最低限の回答だけするのが鉄則なのに.Richard側の弁護士があの場にいなかったのか,,
Richardは,最後に,「Elizabethが "頼みに" きたら,1ドルで譲ったのに」と勢いで言ってしまっている.画面は(●REC)と出ており,録画されていることが強調されている.
つまり,あの場面だけを切り取られて,Richardさん,あなたは1ドルで特許を譲ると証言しましたね,とやられるに決まっている.残りのエピソードであのシーンが使われるはずだ.
政府のえらいさんの孫(『Lost/ロスト』のJackの子供役の人な)が,やってきて,,内情がバレてしまうのか,,技術チームはいれかわってしまったみたいだし,,
しかし,,まだ2013年.めちゃくちゃごまかして何年もやってたんだな,,と.
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