「The Dropout S1E6/ドロップアウト~シリコンバレーを騙した女 シーズン1 エピソード6」
主人公はElizabethだが,ずっと前から共感できる人間としては描かれず,この会社,Elizabethの行く末もある程度わかっている中で,ドラマはどう進むのか,,,って思っていた.
また,個人的に,出てくる事柄がわりと身近なこともあって,それだけでも(もしくはそこに)ハラハラして観ることができた.
今回,巨悪になりつつあるElizabethに対し,立ち向かう芽みたいなものが出てきて,もしかして,Elizabethは倒されるべき存在になり,その崩壊をカタルシスを持って描くのか,,という感じがしてきた.
Elizabethが話をする時,いつも,芝居がかって,とりつかれたような感じで,リズムを取るような喋り方をする(自然さがない).後で本人が出ているドキュメンタリーも観ようと思うが,なにか,常に嘘をつくのだけども,それでも,自分自身を納得させるようにしていたのか,,と思わせる演技なのかな,と.
本当のElizabethは,こんだけの詐欺をやらかしたのなら,本当は,ずっと自然で,きっと息をするように嘘をついたんだろうと思う.
==== ネタバレしてるョ (間違ってるかもだけど 笑)
2013年 9月 Walgreens Wellness center スタート
ついにRichardは,Wall Street Jounarlの医療詐欺専門のレポーターJohn Carreyrouに連絡を取る.Richardが対Elizabethに必死になるのに愛想を尽かした妻Lorraineは家を出た.
Elizabethは,Stanfordで講演し,自分が学生時代,女性の教授は自分に嫉妬して協力してくれなかったとインタビューにこたえる.観客席にはその当の女性教授,Phyllisがいた.
RicharcとPhyllisは,Theranosに関して証言している人を探すため,亡きIanの妻Rochelleをたずねる.Theranosに不満を持つRochelleは喜んで協力を申し出てくれた.
Richard,Phyllis,RochelleはレポーターのJohnと話をするが,Johnは一次情報がないとだめだ,と言う.
Richardは,LinkedInに情報提供者を募るメッセージを載せた.
Berkleyを卒業したErika Cheung がTheranosに入社する.研究室で向かいの席のTyler(政府要人の孫)から,監視カメラを覆うシールを渡される,,,
彼女は自分の提出したデータのうち,問題が起こったデータに関しては,外れ値として処理しろ,という会社の要求に対し,強い不満,不信感を持つ.
Tylerは,それを聞き,Elizabethに訴え,また,祖父にも伝えるが,,一蹴されてしまう.
彼女は調べていくと,,実際に血液検査をしているのはSiemensのマシンであることを発見する.
信じようとしないTylerだったが,Elizabethの誕生日パーティでの反応を見て,Elizabethはすべて承知の上だ,と理解する.
Tylerは自分の名で,自分は状況を知っているとElizabethにメールで送る.
翌日Tylerは呼び出され,解雇通知を受ける.一旦,その場では,自分の境遇を考え口をつぐむ.しかし,Sunnyらは,情報がErikaしか知り得ないことだったので,彼女が情報を流したと確信していた.
TylerはErikaを連れて,祖父の元を訪ね,TheranosとElizabethについて実情を話すが,祖父には未熟者に何が分る,と一蹴されてしまう.
Erikaは翌日解雇されてしまう.それを複雑な顔つきで見送る研究主任のMarkだった.
ある夜,Richardが一人待つ車に,男が乗り込んできた.Markだった.彼は,ヒポクラテスの誓いの一つ「害を与えない」に反する行為を自分たちはしているという自覚から,,Richardにアプローチしたのだった.
一方,TylerとErikaもJohnに連絡を取ろうとしていた.
===
おぉ~,,崩壊が始まる,,
・The General (By Dispatch)
Tylerが,Erikaに,え,この歌知らないの? って感じで歌ってみせる歌.全く知らないので,,ちょっと検索すると anti-war song と出る.
Tylerが引用しているところは,この戦いは戦う価値ないよ,というところ.南軍のLee将軍のことだとか,,,
で,後の展開を見ると,,ErikaはElizabethに戦いを挑む形になるが,,そんな価値はない,,みたいな,意味合いなのかな.
・Fixer (修理屋) ← ワタシがそう感じただけ,,
Thanksgivingに会社に出て働くなんて,,まぁ,,ないだろ,,というのに加え,マシンがエラーを出す,そうすると,,連絡をとったらすぐに,怪しげなMIB(Man in Black)ならぬ,,スーツ姿の女性が現れ,淡々と,データを改ざんして,去っていく,,,
このシーンは怖いわ,,ほんと.あのスーツ女性はいい味出してる.
あれは,実際は,対応する,Siemensマシンの結果を入力したということじゃないのかな.
・フィクションであってくれ,,,
Elizabethのパーティシーン,,エリザベスのマスクをかぶっているみんな,,気持ち悪すぎるだろ,,,本人とSunnyのダンスシーンはイイとしても,,,パーティシーンでは悪夢というかシュールすぎる,,
もう一つ,,パーティでTylerが披露する歌,,あれも,,気持ち悪い.
フィクションでありますように,,
あー,あと,,Erikaの話聞いていて,,また,ドラマ上Elizabethも,,だが,『Promising Young Woman』みたいなことを経験している,,あれも,フィクションであった欲しいが,,ただただ,,痛ましい,,
・LinkedIn
これ,,知ってる人はどんくらいいるんだろうか.普通に通じるのか,,まぁ,,大くくリでは,SNSのひとつなんだけど,ビジネスベースに特化しているのが特徴か.
プロフィールとして自分がどんなビジネススキルを持っているかをベースのフォーマットとしている.
ここに自分の職歴(実際の会社名,その会社での職務など)を載せて,簡易履歴書みたいにして,誰かオレ/ワタシをスカウトしてよ,という趣旨で使われても,いる.
景気が良いときなら,結構メッセージを受け取る.ワタシももう何年も前に少し登録していたことがあるが,本気そうなのから,とりあえず送ったみたいないろんなレベルのメッセージがやってきたものだ.
少なくとも欧米では,就職/転職活動のためのツールとして,十分に認知されていると思う.何年か前にMicrosoft社に買収されている.
・Elizabethのすごさ
関係者に,James Mattis,Henry Kissingerなど超大物を揃えていて,それだけでも投資家や一般の人を騙すのに十分.そこまでやったのは大したものだ.
しかし,,日本人でも知ってるような超大物政治家だぞ,,,
・Elizabethが体現していたはずのもの と マシン Edison
Richardが2回言う場面がある.She is pretty and blonde. これは,ある意味,オヤジRichardのものの捉え方が反映されているとも言える.が,,,一方で,超大物オヤジたちがコロリと騙されていた,その根本もあるのかも,と思わせる.
オヤジとすれば,こんなことをする(女だてらに会社創立し,成功させている)女性なのに,若くて美人,自分たちに請願に来るのはほとんどがおっさんばかり,,おーよしよし,と可愛がろうとする,ということか.
Elizabethは,自立した女性,新しい女性を体現していたはずだが,実際には女性である(pretty)ことを武器にしていた,というのは皮肉だ.
これは,自分たちのマシンEdisonを使用してテストしていると言っていたのに,実は,裏では,自分たちが旧態然とした絶滅した恐竜に例えたSiemensのマシンでテストしていた,ということと同じ構造だな,と.
ただ,,このように,Elizabethのオヤジ攻略を上のように捉えるのも,また,女性蔑視の考え方に,囚われているのかも,と思わなくもない.
Elizabethがすごかった(悪い意味で)のは,女性であることなんかは関係なしに,大きな詐欺的なことをやった,ということで,そこに女性であるから,というのを付け加えるのは,なにか,不当な意味付けをしようとしているのかもしれない.
0 件のコメント:
コメントを投稿