「Under the Banner of Heaven S1E3/アンダー・ザ・ヘブン 信仰の真実 シーズン1 エピソード3」
Allenの奥さん(Brenda)と娘(Erica)の殺害事件の捜査はわりと一直線に進んでいる感じで,ストレートに怪しい容疑者も出てて,そこはいまのところシンプル.
実話ベースだから,そこにあまりに意外なところってのはないのかも.
ただ,動機,の観点が重要っぽくて,カルト宗教一家に普通の人が入ってきて起こる軋轢,,に借りた,家父長主義的あるいは,権威主義的な個人の人権を抑圧するような考え方を批判しているのかいな,,と.
また,モルモン教の成り立ちを再現フィルムで出すことにより,いろんな出来事が,曲解されて,違うように展開されていく様,,(もしくは,,同じ道をたどること?)を描いている,,のかな,,と.
信心みたいなのが強固なほど,殻に閉じこもっておかしくなっていくということはよくある話に思える.前に書いたように,内部から壊れない限り,外圧では壊れない.乗り越えるべき試練だ,と捉えられてしまうから.
==== ネタバレしてるョ (間違ってるかもだけど 笑)
・Sam Lafferty
Billyが森へ入ってから,長時間連絡がないことから,Jebは森へ.私有地から出て行け,という声が聞こえる中,物陰で捻挫してうずくまるBillyを発見.ほっとするJeb.
近くをうろついていた女の子から,どうやら武装したSamが小屋の中にいると知り,説得するJeb.
この状況はモルモン教徒なら知っている,Haun's Millの虐殺を想起させるに違いない,と踏んだJebは,そのとき,Jesephが降参して出てきたことを語りながら降伏をすすめる.
しかし,Samは降参しない,と主張する.そのとき,裏手から小屋に入った警察が,Samたちを取り押さえた.
一人,謎の男が飛び出して森へ逃げ込んだ.
小屋での騒ぎ,また,警察での取り調べで,Samは,罪を浄化するには,罪を犯したものの血で大地を濡らす必要があると言い続ける.
そして,どうやら,その罪人のリストが存在するようだった.BrendaとEricaはそこに名が記され,他にも可能性があるものとして数名の名がRobinから語られた.
・回想(Brenda)
Allenは,結婚式の前日,交通違反の反則金を払わなかったということで,結婚式直後に刑務所に入っていた.
それは,DanがAllenに,金を払うな,と言った結果であると知ったBrendaは,Danたちに抗議するが,Danたちは,かつてのJesephたちの行いが,最終的に勝ったように,自分たちも政府に勝つのだ,と言って譲らない.
Brendaは刑務所に面会に行くと,,Allenは一家から距離をおいて新しい家庭を築こうと言い出す.そしてそのためには,お互いに犠牲が必要だと,,
結局,Brendaは,キャスターの職を諦め,家庭に入る.
妊娠を知ったとき,Brendaは,Ronの妻Diannaに,家族を守るためにやらないといけないことがある,,という電話をする.
===
・カゴの中のBrenda
Allenは,新しい生活のために,Brendaにキャスターを諦めてくれ,という謎の依頼をする.自分も兄弟たちの家族を諦めるから,ということのようだが,さっぱりわからん.
職を持っていると,子育てができない→子供が作れない,だから,独立できない,ということだったんだろうか?
あとでAllenは気づくわけで,あれは,Brendaを牢獄に入れたようなものだったと語る.
もっともらしく言ってるが,女性の(or 他人の)権利を制限しているということだ.
はっとする(←たぶん,,してたと思う)Jeb.妻に,自分の仕事が落ち着くまで,娘たちの洗礼式を延期したい,というのを,妻の意見を聞く前に決めてしまっていた.同じだ.
・誰視点?
最後,Brendaは,Diannaに電話している.けど,,これは誰の視点なんだ,,
Brendaがそうした,ということをAllenに語っていた,ということなのか,,
なんかこの視点が定まらないシーンは気持ちが悪い.
・不審者
4名の不審者のうち一人はSam,で決定なのか,,で,さらに小屋から逃げたもう一人か.これだれだろうか,,
今の感じだと,すごく身内の事件っぽいので,DanかRonっぽいけど,,Jacobってのもいたな.
・Ronのポジション
Allenの結婚式の当日,AmmonがDanを公開処刑にしている.そこへ,子供たちが見ているだろう,と,飛び込んでくるRon.
なんとまともな!と思ってしまった.Brendaの社会進出は望んでいなかった感じはするが,子供の前でなにするんだという,すごくまっとうな感覚を持っていた.
BrendaがDiannaに頼ろうとするのはわかる気がする.
が,Ronは,いまどこに,,あの調子で行くと,Ronも粛清リストに載っていたのでは,,
・モルモン教の歴史
ぼんやりみていたので,Jeseph Smithと,Brigham Youngの区別がついてなかった.笑
前回,馬車で,銃がたくさん入った箱を見てたのが Brigham Young.Brendaが入学する大学がBYU=Brigham Young University.
Brigham Youngは中興の祖?みたいな人と思ってたので,もっと後の時代の人家と思ってた.
興味ある人は「ブリガム・ヤング interview」で検索してみましょう.ページ内リンクも.
・Jebの薬に対する考え
Jebは,おそらく,,いわゆる良識人で,それなりの教養も身に着けた人だろう.
認知症の症状が出てきた母親の治療で,ビショップ(モルモン教ではなんというのだろう,,司教? 主教???)に相談.
ビショップは,薬事療法を否定しない(神も否定しない).けれども,Jebが,向精神剤などが,僅かに残っている母親の母親としての何か,がそれにより奪われるのでは,,と恐れている,,
ビショップの言葉と対になり,Jebは科学的なことを信じないのか,,,と一瞬思ったが,,これは,単に,薬の効果が一定程度あることを見越して,それで,いろんな事例を知っていてあんなことを言ったのだろう.
Jebはビショップに,なにかそれ以外の対策を求めたが,ここはビショップは適切だったのかも.
・ビショップとの話.
しかし,あのビショップは,なかなか,,ポイントを並べている.笑
薬を使うのは悪くない.女性は男性よりも感情の面で問題を抱えている.それに対応するために薬に頼ってきた,と言う.
おぉ,,,事実だ,とビショップは言う.
薬に頼ってきたのは事実かもしれない.しかしそれは,より抑圧された世界に生きているから,だろう.男性がその逆側にいて,意識的に,無意識的に女性たちを抑圧している.その結果,の,事実,だ.
Brendaがキャスターの仕事を諦めているのもわかり易い例だ.
Jebの母親の認知症は,,テストだ,という.皆で乗り越えるべき試練なのだ,と.
前回書いたように,この信仰というパラダイムは,外からの圧力ではびくともしない.このように,打ち勝つべき試練だ,となって,余計に,団結力は信仰心を強める結果になるからだ.
なにもないところから,ポジティブにものを進めさせようとするときに,この物言い(打ち勝つべき試練)はありがちだが,,
100mを10秒台で走るには,このトレーニングは必要だ.そのための試練だ,,というのは(その選手に可能性があるのであれば),わからないでもないが,,今回はそういうたぐいのものじゃない.打ち勝つ,とかじゃない.
ビショップは,,過去を詮索しない,深く考えない,と言っている.
これはJebが,Samたちが,罪人を浄化するには,その罪人の血を大地にまく,,と言っていることに対して,この考えも,我々の信仰の一部なのか,過去のなにかからきているのか,と尋ねた際の回答だ.
考えない=思考停止,これが宗教,とくにカルト宗教での特徴だ.思考停止に追い込む.
過去はどうであれ,今の預言者の言葉を信じろ,という.
理解できないものは,本棚においておけ,,思考停止しろ.
そして,まさに,Allenに,ビショップにそう言われたろ?と問われてしまう.図星.
Allenがするモルモン教の歴史は,どんどん暴力を認めるようになったJesephの話になっており,その結果,モルモン教徒によっていろんな殺人が行われたことを語る.これが,俺たちの宗教だ,と.
聞きたくない,という良いところだけをみたいJebは抗う.つまり,思考停止しようとするJeb. しかし,Allenは,そこで考えるのをやめるな,というわけだ.
ワタシのように,信心深くない,無神論というか,不可知論者には,横から普通に観ていられるが,信心深い人とか,特定の宗教に深く信心をもっている人はどう観るのだろう.うちはこんなひどいことないけどね,と観るのだろうか,,,
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