「Love & Death / ラブ&デス エピソード7」
裁判では,弁護士を通じてなされる被告Candy側,原告側の,それぞれ,正当防衛,正当防衛の度を越している,という主張は,一定の納得感があってどうなるのか,,という印象は最後まで保たれる.
もちろん,その両者の主張が納得感が出るように,そこまでの見せ方演出をしてきたはずなので,制作側の意図通り.
事実に基づく周辺の解釈や,ニュアンスなどは当時の様子と比べてどうだったんかな,という興味はあるな.
==== ネタバレしてるョ (間違ってるかもだけど 笑)
薬でぼぅっとしているCandyがしっかりするのを待って,Candyへの尋問が始まる.
何が起こったかが,示される.Candyは淡々と証言し,Bettyが斧を持って現れ,それに対抗すべく斧を振るった,そして我を忘れた,,ということが語られる.
反対尋問で,弁護士は,Candyのメガネのレンズが行っていないはずのガレージに落ちていたのは,自分で斧を取りに行ったからではないのか,と問い詰める.
Donは,最初のプランを変更し,Patを尋問することにし,陪審員にCandyは正当防衛をしたまで,ということを印象づける.
Candyを診察した医者は,Candyの対応は最初は正当防衛で,ついで,Bettyからトラウマを思い出させるようななだめ方をされ,怒りを爆発させた,という見立てを証言する.
Candyは,幼少の頃,母親から,周りの目を気にするあまり,Candyの感情を無視して,感情を殺させた,,それがトラウマだというのだ.
Candy,Bettyの共通の友人達は,Bettyは皆から好かれていたわけではない,と証言する.
Allanと近所の女性は急接近する.
最終弁論で,Donは,CandyがBettyを意図的に殺した可能性はない,といい,相手側は,Candyは嘘の達人だ,だまされるな,という.
評決は無罪だった.
Candyは家族とともに,新しい生活をスタートさせるためにGeogiaに引っ越していった.
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ドラマの描き方からでは,Candyが意図してBettyを殺した,という線はないな,,という感じだったな.
唯一,ほんとに唯一,ロジカルに,その考えに対抗するのは,Candyのメガネのレンズがガレージに落ちていたこと,,なんだが,これは,誰が斧をガレージに取りに行ったか,ということに繋がる.
始めて出てきた事実だが,それでも,"レンズ"(メガネ自身でなく) がガレージにあったというのは非常に不思議なことで,冷静に考えて,そこからなにか導けるような感じはしない.
一方で,医者の言う,最初は正当防衛,途中からシーーぃで,逆上,という説明は,どうかなーと思うな,,このあたりが陪審員性の恐いところか,,
過去に,同じようなことがあった,と客観的に事実の提示で示されたら,あー,あれがまた起こったのか,と思えるが,それはなかった.
かなり,信憑性を疑う話だ.
視聴者に向けては,Allanとのやりとりで,それがあったわけなので,突然の逆上は合理的には見える.
Candyは,普通の抑圧された女性としての生活(一般論)と,過去のトラウマからの抑圧された生活(独自のもの)の両方からの解放を欲していた.
前者は不倫によるスリル?を必要とし,後者は,限度を超えた抑圧に対抗する形で爆発,,怒りとなって Betty を殺すところまで行ってしまった.
個人の問題の他に,問題を求めるとしたら,社会のあり方,親のあり方,みたいなところが提起されるもんなんかな.
Candyの親は人の目をすごく気にしていて,それはCandyの振る舞いにも出ている,ということだった.日本人には至極普通のことのように思う.
みんな見てるよ,恥ずかしいよ! という路線だからな.
Allanは,すっかり腑抜け状態で,心の隙間に新しい女性がすっと入ってきた感じ.あれ,だれ? と思うが,ドラマ上は,なにかしら象徴的な存在だった.
Patは,自分が関係者になることで,その夜,始めて笑顔を見せて,一体感を出し,無罪の判決時に,Candyと抱擁することで,この二人は立ち直ったのか,,と思わせてドラマは終わる,,,,が,,事実として,離婚しているようなので,このドラマの演出はちょい盛りすぎ,ということか.
Candy, Allan, Don ,,, みんな役者やなー,という仕事をした気がする.
ただ,これだけ見事にドラマタイズされると,本当の事件が歪んで伝わるのかな,,,,と心配したりする.
Allanの女性関係がBettyの不安に拍車をかけていなかったのか,とか,Donは,Candyの事件を政治利用しようとして派手に立ち回ったのじゃないか,とか,,,
ニコール・キッドマンが制作側にいるが,なにか,,このドラマの題材(夫婦間の秘密?)的なものに興味があるのだろうか,,,,,,,そういうドラマが多い気がする.
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