「The Boys S3E8/ ザ・ボーイズ シーズン3 エピソード8」
いつもながら怒涛の8話だったな,,,
シーズン4へ進むのは発表されているが,そこがファイナルかなぁ,,人気が陰ってきたからということでなくて(いや,,むしろ,よりファンが増えていると思う),登場人物の残り寿命からみて,,だ.
すぱっとそこで終わったら,結構レジェンダリなドラマになるのでは,,内容を数年経って見返すには,当時の社会情勢の解説も必要な気がする.
シーズン2は,思想的なヤバさにフォーカスが当たりかけたと思うけど,このシーズンでは,間違った父性,というか,マッチョイズムに完全フォーカス.
どのタイミングで制作してたかはわからないけど,,ウィル・スミス ピンタ事件とか,ロシアのウクライナ侵攻とか,通底するもののような気がする,,
ドラマとしては,にがーいところもかなり残しつつ,,,終わったな,と.
==== ネタバレしてるョ (間違ってるかもだけど 笑)
・ホームランダー→ライアン
やはり前回,ニューマン議員がホームランダーに渡したのはライアンの居所だった.
ホームランダーはライアンに語りかけ,どんなときでも常にオマエの味方だ,,,という.ブッチャーに突き放されて不安定だったライアンはホームランダーにつく.
・メイヴ脱出→ボーイズ
スターライトのメイヴ監禁の告発を受け,調査が入るというので,メイヴを移動させようとするアシュリー.しかし,あっさりメイヴは脱出.
・ブラックノワール復帰→死亡?
ソルジャーボーイに立ち向かうべく,ヴォート社に復帰したブラックノワール.しかし,ソルジャーボーイとの関係を黙っていたということで,ホームランダーに内蔵をえぐり出されてしまう.
・ブッチャーの良心
ブッチャーは,ヒューイにV24を接種させず,逃げたということにして,ソルジャーボーイと二人で,ヴォート社へホームランダー打倒のだめに向かう.
・Aトレイン
体が不自由になった兄のもとへ行くが,兄はブルーホークを法のもとに罪を追求すべきところを,自分の怒りに任せ殺してしまったAトレインを責める.
追い返されるAトレイン.
・ヒューイとアニー 和解
ブッチャーに置いてけぼりを食らったヒューイをピックアップするアニー.
ブッチャーの優しさに気づくヒューイ.そして,じっと自分のそばにいて支えてくれた「だめな」父親を例に出し,自分は間違っていたとアニーに告げる.
受け入れるアニー.
・キミコとフレンチー
ニーナの一件以来,ドラッグで気を紛らわすフレンチー.オレは誰かに命令せれないとだめなんだ,,と.しかしそうではない,と励ますキミコ.お互いに,相手になにかしら大切なものを見出した,と語る.
・ボーイズ集合 + メイヴ + アニー
ソルジャーボーイの危険を説くヒューイ,MMたち.しかし,ホームランダー憎しのメイヴはブッチャーに協力してホームランダーをやっつけるべき,という.
そして,メイヴはアニーが手に入れたソルジャーボーイ対策のノビチョクを奪ってしまう.
そこへソルジャーボーイが帰ってくる.ブッチャー,メイヴ,ソルジャーボーイを残した全員は金庫に入れられてしまう.
・反逆罪
ホームランダーは,アシュリー,Aトレイン,ディープに吐き捨てるように家族じゃない,といい,命令だけ残していく.
ディープは,副大統領候補を殺す.
・ヒューイたちの計画
ヴォート社に行き,フレンチーがノビチョクを合成することにする.
その間,ホームランダーとその間,ソルジャーボーイを抑え込まないといけない.
・ブッチャー,メイヴ,ソルジャー・ボーイ(祖父) vs. ホームランダー(子),ライアン(孫)
ホームランダーはソルジャーボーイを懐柔しようとするが,弱い息子など不要,とライアンを含めてホームランダーを抹殺しようとするソルジャーボーイ.
それを見たブッチャーは,ソルジャーボーイを攻撃する.
ソルジャーボーイ vs. ブッチャー
ホームランダー vs. メイヴ
助けに入るスターライト.研究室ではフレンチーがノビチョクを合成する間,キミコがガードからフレンチーを守る.
スターライトの危機に,V24を服用しようとするヒューイだが,スターライトのために,電力の供給をマックスに.
スターライトはそのエネルギを取り込み,ソルジャーボーイを仲間とともに取り押さえる.
爆発を起こそうとするソルジャーボーイを抱きかかえビルから飛び出すメイヴ.
ホームランダーはライアンを連れて立ち去る.
仲間の無事を祝いあうボーイズたち.
・メイヴ追悼
メイヴはソルジャーボーイの驚異を取り除いたとして,その死に至る行為を讃えられる.
しかし,,,メイヴは生きていた.恋人ともに,普通の人として人生をやり直すことにする.それを祝うボーイズたち.
・ブッチャーの余命
V24の多用から,長くても1年半の命,と宣告される.
・顛末
MMは,娘に悲惨な過去の秘密を話,じいちゃんは本当のヒーローだったと伝える.そして娘の理解を得る.
ディープと別れたカサンドラは暴露本を発表する.
ソルジャーボーイは,マロリーの監視のもと,また,眠らされる.
アニーがボーイズに正式加入.
ニューマン議員が副大統領候補に.
・空飛ぶライアン
ホームランダーがライアンを世間に向けて紹介する.反対派の人間をビームで殺したのを見て,熱狂するするホームランダー派,,
===
・ライアン
通常,子供はイノセントで"正しい"方向に導かれていく,という既定路線のようなものがあると思うが,このドラマはそのあたりでさえ危うい.
冒頭,ボールを投げると見えなくなるまで遠くまで飛んでいく.ライアンはどんどんと力をつけているよう.
ちなみに,,このシーンで,『Superman/スーパーマン(1978)』のワンシーンを思い出した.
たしかクラーク・ケントが,高校生か大学生になったころ,だれもいないところで,アメフトのボールを蹴ると,どこまで飛んでいくねん,というくらいの勢いで飛んでいった.
子供の頃コレを見て,あー,すごい力を持っているっていことがわかりやすく(列車とかを持ち上げるのじゃなくて)表現されているな,,と思ったな,と.同時に,いや,あんな力で蹴ったら,その時点でボールは潰れるのじゃないか,,くらいは思ったな,,
横道から戻って,,ライアンはブッチャーに冷たくされた(ブッチャーの配慮も確かに足りなかった)あとで,嫌っていたはずのホームランダーに甘い言葉を投げかけられ,すぐになびいてしまう.
そうそう,子供はそうだろうと思う.なんでやねん,と視聴者に思わせながら,いや,大人でもそうなんだぞ,,と,思わせる.
・デモ 衝突
ヴォート社の前でスターライト派とホームランダー派が衝突.
ホームランダー派のプラカードが,「SORRY,SNOWFLAKE」となっている.
このドラマは意味なくこんな言葉を出さないから,,検索してみた.笑
どうも,『Filght Club/ファイトクラブ』で使われていらいネガティブな意味で使われるらしい.
政治的には,左側の人を揶揄する言葉らしい.違う意見を受け入れられなくて,すぐムキになる,,みたいな.
どうも,,極右が一番それにハマる感じはするが,,雪のかけら=もろい,,くらいから,左側に当てられているのかも.
当然,元トランプ大統領が好んで使ったらしい.
最初のデモシーンや,最後のホームランダー降臨,のときも,特映しになる,白人の女性がいい味を出している.ほんと.この役と同一視して,いじめられないか(あるいは,変に祭り上げられないか)不安だ,,笑
・ソルジャーボーイ
なんか,一応,ブッチャーとの約束に縛られている感じはあるので,意外に律儀なのかも,,とか思ったりするが,昔話で,どの女と寝た,とかを普通に語るところなど,なんか,ある種のメンタリティの持ち主であることはよく伝わる.
そこで出てくるのが,ジェーン・ワイマン,,どうせ実在の人だろうと調べると,,なんと,元米国大統領レーガンの最初の奥さんだった.しかも,アカデミー賞女優.
ぉお,,『Lost Weekend/失われた週末』のレイ・ミランドの恋人役だった人か.
遺族の人とか怒りそうだが,,まぁ,嘘とわかるネタだからいいのか.
成功を収めた父親に認められなかった,という過去がある模様.だいたい,父がいなかったホームランダーといい,,ほとんどの人格の問題は,家庭環境にあるという帰結,,,
親の責任は重大であります.
・カメラワーク
今回,,わりと,揺れた気がするけど,,どうだろうか,,最初の違和感は,フレンチーがMMにノビチョク(香水瓶入)を渡すところ.
露骨に揺れたんで,,気のせいかな.
他のシーンでも結構違和感ある揺れ方をしていた.
・フレンチーのアドバイス
MMは,自分の問題(親がソルジャーボーイに殺された)を娘から遠ざけること,というが,フレンチーは,娘とその問題を共有しろ,という.
そして,最後は,確かに,娘とその話をして,自分の立場を理解してもらう.
フレンチーのナイスアドバイス.さらに,あっけらかんと,ちゃんと薬にも頼れよ,と.
MMが涙を流してたので,,響いたのね.
・フレンチーって,実は教養あり?
MMとの会話で,「男の不幸の中で一番つらいことは,,」って言い出して,MMが本で読んで知っている,,と.
これも,,検索してみると,,なんと,,古代ギリシアの歴史家,ヘロドトスの言葉だった,,,
フレンチーって完全ドロップアウト人生だったのじゃないのか,,,ワタシの100倍は教養がある.
ちなみに,,すでに教養のありそうなMMではあるが,普通に,知ってるよって,,,,,君たちインテリやな,,
・ブラックノワール
最古のヴォート社のスーパーヒーロだが,,頭は良くないのか,,どうなのか,,,
ヴォート社に戻っていつものフリップ芸で,,ホームランダーに語りかける.
SOLDIR BOY WILL COME WE KILL
えーと,,まず,soldier やろ,, 笑
で,,次に,,will come はいいとしても,, we kill と続いて,,
字幕では,俺たちを殺しに来る,だった.
ということは,,アメリカで,おそらく,,読み書きが今一つな人,は,あのように表現する,ということなんだろうな,,
なんとなく,会話なら,
Soldierboy will come (and) kill us.
くらいなら,なんか言いそうじゃないですか.字幕のとおりだとしたらね.
ここまで考えて,字幕間違ってんじゃないかなぁ,,と.
意味としては,ソルジャーボーイが来るから俺たちでやつを殺そう,じゃなかったのかな.
ホームランダーは,ソルジャーボーイが父とわかっているので,ここでブラックノワールに,ん? という感情を持ったのじゃないだろうか.
普通に見ると,ホームランダーに殺されてしまったブラックノワールだが,あのニカラグアでの出来事(回想)を見ると,顔を半分ぐちゃぐちゃにされても生きていたくらいだから,,今回も生き延びるかもな.
・ガソリンスタンド(のシーン)
どうでもいいけど,小ネタ探しに必死なので,,Aトレインのメンソールタバコの立て看板が大映し.
コレは何かな,,と思ったら,Aトレインが兄をたずねたときに,このタバコのことを揶揄されてたな.
・Aトレインと兄の話
兄は,報道の発表のように,ソルジャーボーイがブルーホークを倒したとは思っていない.Aトレインが私刑にしたと理解している.
兄は,きちんと,法のもとに正義がなされるべきと思っている.自分の敵を取ってくれたからありがとう,じゃないのだ.
・マッチョイズムの呪い
MMは,強くあらねばと独り悩むが,フレンチーは弱くて良い(つまり,娘と問題を共有しろ)とアドバイス.
そのフレンチーは,先に,互いに信頼できるパートーナーキミコを見つけているので,強い.
ヒューイは,父親が弱いと思っていたが,実は,常に自分をサポートしてくれていて,それが真に強いことだと気づく.
自分も,アニーをまずはサポート,という形で,アニーとともに強くあれる,こと見出す.
・血縁家族か,心の繋がりの家族か
近年,よく取り上げられるテーマと思うが,ここでも対比されている.
あくまでも,血縁,を重視するホームランダーと,心のつながりを重視するボーイズたち.
血の繋がりを否定するものではないが,形式的に至上主義的になっているのがおかしいのよな,,,ホームランダーの行動でそれが強調されている.
・ターゲットの違い
ブッチャー,メイヴはずっとホームランダーがターゲット.残りボーイズ+アニーは,ソルジャーボーイの危険性を重視.ノビチョクまで用意した.
しかし,メイヴはノビチョクを破棄.でも,画面が暗くて何が起こったかわからない,,猛毒なのに,どっかに捨てたってこと?? 窓から放り投げた??
・ソルジャーボーイのホームランダーの見立て
とにかく家族(父,息子)が欲しかったホームランダーだが,父ソルジャーボーイには,ホームランダーは甘ったれた息子に見えた.
そういうことか.視聴者はそこは分かっているが,わりと情報が乏しい中で,ソルジャーボーイは,深いところを理解しているな,と感心した.笑
・対決
最後の対決は,いろいろ入り乱れて大変.しかし,各自の行動原理は一応それなりには納得できるので,面白く見た.
メイヴ推しのワタシとしては,独り盛り上がり,右目が潰されたときは泣きそうだった,,,(最後生き延びていたときも,うれしかった,,笑 が,,,流れからもうシーズン4に出てこない,,悲)
キミコは『Flashdance/フラッシュダンス』つながりで,センベロの Maniac に倣ってガードをやっつける.まぁ,ここも不必要に残虐な気はするけど,,勢いか.
・ヒューイの葛藤→サポート
ヒューイはアニーのピンチを見て,V24の使用を考える.が,,踏みとどまって,アニーにエネルギーを与えるために,電気量をマックスにする.
ココはわかりやすく,自分で(間違った手段(V24))なんとかする,ということでなくて最高のアシストをすることになる.
・カサンドラ
ディープが書いた(とされていた)本「In Deep」で,,カサンドラが書いた本「In 2 Deep」
続編,という感じも出ているし,In too Deep,でより深く,という感じも出ているし,,うまいなー,と.
・メイヴ
もうシーズン4には出ない流れで寂しい,,ちょっと口を曲げた表情とか好きだったのだが,,
彼女は,Modest出身と言っている.ここって,小説「Flicker/フリッカー、あるいは映画の魔」の主人公の出身地だったと思う.
アメリカに住んでいたとき,超暇で,かつ,この小説をめっちゃ気に入って読んでたので,カリフォルニアの田舎町のModestまでドライブしたことがある,,,そうか,,メイヴはあの町の出身なのか,,(遠い目)
・空を飛ぶ
メイヴは去るときに,アニーに,私はジャンプできる,あなたは飛べる,と言っている.
また,ホームランダーは飛べることをすごく誇りに思っており,最後,ライアンも飛んでいる(浮遊している).
次は,空を飛ぶ者同士の闘いになるのか.
個人的には,甘いことを言わず,ライアンもろともアニーがやっつけるとなると気持ちいいのだが,それだと,悪い血の血統は悪いやつ,となってしまうので,そうではなく,,ライアンはどこかで心を入れ替える,のだろう.
しかし,,最後の,ホームランダーが普通に人を殺し,万能感にひたり,また,それを称える人々を見て満足そうにニヤつくライアン,,を見ると,相当道程は険しいと思ってしまう.
そうそう,かなりのゲス,アシュリーも最後はちょっと良心を見せたな.笑 メイヴは死んだのですよ,と.
・BCLレッド
これ,なんなの,謎は持ち越し????
・ブッチャーとシリーズの行方
ブッチャーが,あと1年半の命なら,もうシリーズはそうは続けられないと思うのよな.
ただ,,医者が,V24の副作用としての寿命短縮,,を正しく診断しているのがすごいな,と.
どこかに余命が短いという兆候が出ているのだろうか.
ボーイズはアニーを加え,結束を固めた.
一方,ホームランダーはヴォートのヒーローはイマイチ使えない状態だが,ライアンを得ているし,おそらく,バックにはニューマン議員がいる.エドガーは絡まないかな,どうだろうな,,
まだまだ感じたことはある気がするが,,書き殴りでおしまい.
このドラマ最高だわ.
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