「Wrath of Man/キャッシュトラック」
Jason Statham は,とにかく負けない,めちゃ強いパターン(Steven Seagal系)と,そこそこ頭の切れる犯罪者系パターン(『The Bank Job』とか好き)の2パターンが好き.(他のパターン,あったっけ?)
今回は,安定の & Guy Ritchie なんで,後者だろうな,と.ハイキックとかはなしのパターンね,,と.
そんでもって,劇中のあだ名が Hage(ハゲ)の "H" ですよ,, "J" とかなら言いやすいけど,"H"って,,多少言いにくい気も.ネイティブの皆さん,,どうなんでしょう,,,,(ちなみに,Hageの,というところは嘘です)
とにかく,Jason Stathamは,口元開けて笑わなければOK.やつのウィークポイントは笑顔は,,微妙ってとこかな,,と思うワタシ.
もともとアスリート(飛び込みの選手)なので,身のこなしがいい.ちょっとした動作も,結構見栄え良し.
==== ネタバレしてるョ (間違ってるかもだけど 笑)
デカイ目からスタート.あら,,MGMの会社クレジットムービーって,こんなんだっけ,,と思っていると,MIRAMAXのクレジットも今ひとつ見覚えなし.あんまり映画観ていないからな,,と.
で,ドローンLA空撮の画面に,A TOFF GUY PRODUCTION と出る.これ,音に出して読むと TOUGH GUY (タフガイ)と同じになるのかな.
GUY は当然,Guy Ritchieから来てるだろうし,この,toffってのは,最近観てたドラマ「The Nevers」で何回か出てきて調べたので知ってるけど,洒落た,とか上級(階級)の,,みたいな意味だそうで,このドラマの舞台がUK(Guy RitchieはUK人)ってことで,なるほどね,思いましたよ.
アメリカでも toff って使うのでしょうかね,,snob みたいなもんかいな?
で,この調子で一つ一つ感想言ってると疲れるので,,笑
傑作とは言わないけど,ヒマな一日を半日程度潰すにはちょうどって感じ.
話は,雑にこんな感じ.時系列で行くと
(1) 戦場から帰国した元兵士達がLAで強盗を繰り返している.
(2) ある日も現金輸送車が会社に戻る時を狙い,道路工事を装って襲った.
(3) 実は偶然,同じタイミングで別の犯罪グループもその現金輸送車を狙っていて,犯行現場に偵察が出ていた.
(4) 元兵士グループは 犯行の際,目撃者の子供を殺し,その親も撃った.その親が,別犯罪グループの偵察だった.
(5) その親(H)が,瀕死の重傷から復活し,子供の復讐を誓う.
(6) FBIのエージェントと連絡をとり,怪しそうなやつのリストを入手する.
(7) Hは自分の仲間を使って,そのリストの連中を締め上げる(大抵は,,殺す).
(8) FBIは連続するHらによる犯行を追う.
(9) しかし,,一向に子供殺しの犯人に近づかない.
(10) Hは一旦帰国し,Patrick Hill という fake ID を組織により作り上げてもらう.
(11) ニセIDとともに米国に戻り,現金輸送会社に就職する.
(12) 襲撃された同僚を助け(相手は皆殺し),一躍ヒーローになる.犯人は追っているやつではなかった.
(13) FBIの捜査が入るが,例のエージェントがうまくとりなす.
(14) またある日,襲撃されたが,犯人,自分の仲間だった.顔を見せた瞬間,仲間はどうなっているのかわからず,そのまま退散した.
(15) 元兵士グループは最後の大仕事として,現金輸送車の会社自身をブラックフライデーに狙うことを計画する.
(16) その日,Hの同僚が実は,元兵士グループの仲間であるとして,Hを協力者にし,輸送者に元兵士たちを積んで会社に戻る
(17) 元兵士グループは現金を奪って逃走.
(18) Hは,元兵士グループの最後の一人(子供を殺した犯人)を射殺.
(19) Hは,FBIエージェントに引き継ぎし,仲間?の車に乗って去っていく.
途中で時系列シャッフルがあるが,基本(3)→(11)→(適宜,時間が戻る)→(15) ... と進む.でも,大方予想を覆すような展開はない.
流れに難しいところはないが,
まったくわからないところ,,いくつか.
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● で,,H は何者??
犯罪者,,なのよな?? アメリカ側の仲間,はどういう関係の人達なんでしょう,,Bossと呼ばれていたが,あだ名なのよな?? Bossなのに,妙に,偵察たのまれてよ,なんてなことならんだろうから.
● H と FBIエージェント(Andy Garcia)の関係??
説明とか匂わすところあったっけか?? 車の中のシーンで,あれ,きみたち知り合いだったの,,とか思ってしまった.
● 最後のシーン,Hを車で待ってたのは誰?
さて,,あの車は途中一度出てくる.それは,売春宿?を締め上げる前に,気が進まんわ,,とMikeが車に乗っている男に話しかけているが,あのときの車だ.あの男もだれかさっぱり??
◎ このあたり,何かしら大きな組織に属している,FBIという一応正義の側にもツテがある,,という世界観は,続編を作るのにピッタリの設定だ.けど,,Guy Ritchieがそんなのするかな,,制作会社側に頼まれたのだろうか,,
つっこみどころの主だったモノ.
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★ 現金輸送車,狙われすぎ 笑
LAはそこまでやばいか.笑
★ Bulletは,H を,あんなでかい計画の当日に誘っている
断られるかもしれないのに,,リスクデカすぎるだろ,,
★ Bulletは裏切り者(内通者)だ,と教えない H
現金輸送会社での銃撃騒ぎの際,Hも,同僚も拘束される,,が,,口きける状態だろ!! 見張りもいなかったと思うし,,せめて,「Bulletは敵だぞ」と,伝えてさえいれば,,最後の方で,Josh Hartnetとか死なないで済んだろ,,
★ Dana のお金はどうして見つけた
速攻,仲良くなってベッドイン,はいいとしても,お金のことは事前にはわからなかったはず.ことにおよんだ後部屋を調べたのか,,いや,,Danaの親の写真を前もって用意させてたということは,怪しいと思ってたのか???
★ プールバーで,前任者からIDカードを盗む,,??
いちゃもんつけようとする前任者に,お金を渡し,離れたところで酒でも飲んでろ,といなしたのは,なかなかよかった.なので,,あのシーンはよく覚えていたが,そうか,,IDカードを盗んでたのか,,で,,確かめてみたら,,どうみても,前任者の肩をたたくくらいで,胸ポケットに手をやっている素振りはないぞ,,
あとは,うだうだと,,
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・導入の何気ないカメラワーク
最初の強盗のシーンはずっと車内からのカメラ映像.動き出して止まるまでは,固定カメラ,後部座席から前方を捉える.運転手の一人は全く見えず,会話での声のみ.社外の交通整理とおもったおっさんが,銃を構える,,映画のいつも一番いい場所からのショットでなくて,ちょっと何が起こっているかわからなくて,臨場感がある.
その後,カメラは少し横に振るが,襲撃側が一部移り,ずっと会話が聞こえる.これも,外で何が起こっているかわからないので,自分が巻き込まれてワケワカラン感がよく出てる.(よく使う技法なんすかね)
・逃亡防止策
上のシーンと同じだが,外からのシーンなので,だいぶ後で判明すること.現金輸送車がバックで逃げるのを阻止するために,工事車両で,現金輸送車の後輪を浮かせてしまう!! なるほど.4WDだと意味ないけどね,,,
・オープニングのアニメ
神話,,みたいだけど,なんか意味あるのだろうけど,,わからん.
・入社テスト
いつものステイサムなら,100点なんだろうけど,ここは,目立たぬように,ということで,合格ギリギリの70点に抑える.
・Josh Hartnet
目の下の雰囲気が,Guy Ritchie 作品向きだな,と.笑
・紹介からの挨拶
最初の仕事で,会社の受付のシーン.
Bullet: (受付に向かって) Hだ.(Hに向かって)Godfreyだ.
Godfrey: (よぉ) H
H: (あぁ) Godrey.
なんてシンプル.
カート(の操作方法)についてのやりとりもいい.笑
・かばん投げ with ガンショット付き
なんでもない動作,シーンだが,,好きだ.笑 そしてこの後の,不死身感をまとった動き.もしかしてここが一番スカッとするところ? 銃を横にしたり斜めにしたりして撃つのはなさげやけど,,
・男を痛めつけて,雇い主を吐かせて,,
Gashi brothers? とかいう名前を得たが,,それはなんだったの?
・I'm a Brit, not a Mick.
これは,,やっぱり,Patrickというと,アイリッシュに独特の名前なんだろうか,,,
・元兵士グループ
戦場で同じ釜の飯を食った,,状態のチーム.一番わかりやすい(ワタシにとって)のたとえは,,『Die Hard 2』の敵サンだろうか.
リーダーはJeffrey Donovan.よく見る顔だが,,何に出てたっけ,よく覚えているのは,TV版「Fargo」の何シーズン目かに,『Godfather』における,James Cahn のような役柄で出てた.
部下の一人がドラマ「The Boys」のmother's milk役のLaz Alonso.もっとキャラ立ちしてほしかった.
いい役もらってるのが,Scot Eastwood.しかし,なーんか物足りない.御大に似すぎているので,そんな風に思ってしまうのか,,
・強奪後,,
元兵士グループは,リーダーはしっかりしていて,金を持っても目立った買い物をするな,スポーツカーは買うな,みたいなことを言ってる.
金が手に入ってはしゃぐな,というのは,鉄則かもしれないが,このシチュエーションで思い出すのが,『現金に手を出すな』.
フランスのギャングは隠遁生活をするために隠れ家にはいっても,,やっぱ,キャビア食うんだ!とどうでもいいことに感動した作品.是非.
・IDカード抜き取り,,のシーン
上に書いたように,Hが前任者に金を渡すときに,さっとIDカードを抜き取るシーン.あれ,あんなに露骨に見せたら情緒にかけるというか,,素人の種明かしみたいに見えてイマイチ.
どうせ,実はこうだった,と見せるなら,やっぱり,パンパンと肩(胸でも良い)を叩くシーンを見せて,おろした手にカメラが迫ると,そこにはIDカードが握られていた,,みたいな見せ方をすべきじゃないのかなぁ,,
ネタを明かしすぎてなんか笑ってしまうのがロベール・ブレッソンの『Pickpocket/スリ』でのスリシーン.主人公が,プロの?スリたちにそのテクニックを教えてもらうシーンの見せ方が不自然極まりない感じで.笑 映画自体は良い味わいなんですが,,,ま,あのテクニックをさりげにやってますよ,ということなんだろうけど,,でも,是非.
今回のキャラは笑う必要もないキャラで当然と思うが,一度もStathamは笑わなかった.正解.
面白かったです.
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