「Retfardighedens ryttere/Riders Of Justice/ライダース・オブ・ジャスティス」
理系オタクの力を借りて,リベンジする話かと,,ちょっと,途中までの「Peacemaker」のくだりと似てたりして,,
オタクの力を舐めんじゃねえ,,って感じかと思ってたら違いました.
最後,強制的に,ほのぼのして終わる,,
==== ネタバレしてるョ (間違ってるかもだけど 笑
Markusは紛争地へ派遣されているときに,妻を列車事故で亡くす.娘のために帰国.
娘とギクシャクしている状況のところへ,3人の男が訪ねてくる.
列車事故ではない,,3人はいろいろ調べたことをMarkusに伝える.
Markusは,3人の男が犯人だと言ってきたギャングの男を訪ねるが職業柄の"ミス"で殺してしまう.
後に,その男は列車事故に関しては無実とわかりMarkusたちは後悔するが,一方でギャングたちはMarkusたちの居所を突き止め襲いかかってきた.
Markusたちはなんとかギャングを返り討ちにし,みなでクリスマスを迎えることができた.
めでたしめでたし.
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Otto(Nikolaj Lie Kaas 実はオトコマエ)とLennartは,統計学者ってことだけど,1年かけて開発した?アルゴリズムってのがダメダメでクビに,,
計算機パワーとと情報がもっとあれば,未来を予測できる,,というものの,,
映画の冒頭で,自転車屋での会話.「確実なものなんて世の中にないよ」って.それが人生訓としては王道で,それでも,人の行動はある程度予測できるってのがここ10年20年のIT業界のやろうとしていることだ.
色んな情報が前もってわかっていれば,列車事故が起こるかどうかが分る,,ってのは,ラプラスの悪魔の話で,例えば,人の行動情報が十分にあれば,人の容姿を見てその人が席を譲るかどうかある程度予測できる,というのがIT業界がやり始めたビッグデータの使い方の一つだ.
似てるようでぜんぜん違う.
劇中でMathildeは,自分の部屋の壁に列車事故の前に起きたことをカードにして貼り付けている.Mathildeはなぜ母親が死ななければならなかったのかを理解しようとしている.なにか理由があるはず,,
Ottoが,いくら情報を集めて現実的にどんなスーパーコンピュータを集めても予想はできっこない,なぜお母さんは死ぬ理由なんか見つけられない,という.
一連の未来予想の計算の話に見えるが,ここでは,まず,母親の死を受け止めよ,ということか.受け止めるというのは,母親を亡くしたときの感情をなにかに転嫁するのではない,ということ.
何が理由を見つけて,その理由に対し怒ったりするのではなく.
Ottoはこんな事を言いながら,この時点では,まだ,自分たちが人違いをしていることに気づいておらず,ギャングたちが列車事故を装って証言者を殺したと思っている.
すぐ上のシーンのあとで,人違いをしていたとわかる.
Markusは,人違いの話を聞いて呆然とする.はじめて,怒りをぶつける相手がいなくなり,妻をなくしたという現実が自分を襲い,,怖くなる.
バスルームで怖さのあまり暴れて,Ottoに介抱される.
それを遠目に見るBodashka.そこへこわごわとMathildeがやってくるが,そっと,外へ追い出すBodashuka.このシーンがめちゃ好きだ.
人はなにか怒りや悲しみがあったときは,(広い意味で)言い訳を見つけようとする.その負の感情の逃し先,とでも言おうか.
あなたの不幸の理由は,○○なんですよ,,,という具合に.不満をすくい上げて煽る.
世間にあまたある陰謀論の類もこれのような気がする.
物語は,最後バイオレンスシーンに突入し,唐突に,,笑 ほのぼのして終わる.
クリスマスの夜.
クリスマスというのはああいうセーターを着るものなのか?
『Bridget Jones's Diary/ブリジットジョーンズの日記』でなんとなく,そういう風習(あるある)があるのはイメージできるけど,,,12月の第3金曜日はダサいセータの日とか(アメリカの話ね),,
Lennartは納屋の模型を愛おしそうになでているし,Emmenthalerのフレンチホーンのくだりは,物語前半で子供の頃の話をしているので,結構ぐっと来る.
ギャングに襲撃されたときに,Emmenthalerは頭からピューピューと血を吹き出していたので死んでしまうのか,,と思ったが,軽く包帯するくらいで済んでよかった.
Mathildeも肩に被弾していて(あれ,,一歩間違えば即死,,),Sirius(『Druk/アナザーラウンド』にも出てた)は指をバキバキ折られてたし,,
人が結構死んでるけど,それはみんな悪い人?だし,Markusチームは,みんなボロボロだけど,過去からのしがらみをリフレッシュできた人ばかりで,大変めでたい,という終わり方.
Mathildeの自転車が盗まれたこと,,これはある女の子が青い自転車がほしいと思ったことからだが,もっと先をたどれば,その女の子がなぜそう思ったかの理由もあるだろうし,そこでなぜ自転車屋が店を開いていたかも,あるけど,物語の局所的なスタートは,自転車が(Riders Of Justiceのメンバに)盗まれたこと.
物語の局所的なエンドは,Mathildeの盗まれた自転車がプレゼントとして冒頭の女の子のもとへ行く,,こと.
神の視点でこれらを知っている視聴者.
女の子は自転車に乗ってくるくる回っている.こうしたいろんな物語の要素がからまって,世界は回る,,
一度もニコリともしない Mads Mikkelsen 存在感抜群.
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