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2023年1月27日金曜日

[映画] The Banshees of Inisherin/イニシェリン島の精霊


「The Banshees of Inisherin/イニシェリン島の精霊」


  
  コレは声を大にして,,わからん! と.

 何についての話なんだろ,,1923年アイルランド,とくるので,英愛条約→内戦.それまで一緒だったものが分裂,,みたいな感じの含みの寓話,,とか思ったが,,それに当てはめるだけの知識もなし.それでいいのかどうかもわからず,,うーん.

 コリン・ファレルの眉毛はこの映画のためにあったのでは,,エキセントリックな狂人は,役者なら大抵はこなすような気がするが,自然な抜けたボンクラ的なキャラは,演技力が要りそう.

 最後浜辺で,犬の世話の話が出たとき,,コンマ数秒微笑むコリン・ファレル.

  シボーンが家の中で家事している姿はめちゃくちゃフェルメールっぽい.なんか意味あるんか,,

 低く石を積んで腰の高さくらいの塀が続く,,,『Felicia's Journey/フェリシアの旅』で見た風景と全く同じ(記憶).あれがアイルランドの風景か,,

 


 ==== ネタバレしてるョ (間違ってるかもだけど 笑


 アイルランド イニシェリン島(1923年)

  酪農を営むパドリックは,何十年と友人のコルムと2時にパブで酒を飲み,日々の雑談をするのが日課である.

 しかし,ある日(4/1),突然,コルムは,パドリックに,お前とはもう話をしない.俺を一人にしておいてくれ,と言われてしまう.

 思い当たるフシがないパドリックは,なんとかその理由を探ろうとするが,逆に,コルムから,残り少ない人生をお前とくだらん話に使いたくない,作曲に専念する,話しかけるなら俺は自分の指を切断する,,と意味不明なことを言い返されてしまう.

 しつこく食い下がるパドリックだったが,コルムは左手の指を一本,切断してしまった.

 どうしていいかわからないパドリック.周りの者もおなじく,どうしていいかわからない.受け入れるしかない.
 しかし,当事者のパドリックはなにかとコルムになぜなんだ,と問い続けてしまう.
 いよいよ怒ったコルムは左手の残りの指4本を切断し,パドリックが大事にしているロバのジェニーに食わせて,ジェニーを殺してしまう.

  パドリックは,コレで終わりにしようというコルムに,家に火をつけると宣言し,これが新しいスタートだという.
  宣言通り火をつけたパドリックは,焼けた家がみえる浜辺で,コルムとの関係がこれからも続く,と言い,コルムも黙って頷く.


  ===


  ,,もうどんな話かもわからん,,,笑

・何の話?

  気付いてないだけでやっぱり,アイルランドの分裂,,もとは同じ国なのに,内戦し,その影響が,それがそのままずっと現在まで続いている,,というような話,なのか,,それとも,何かしら人間関係でよくあることを,極端にデフォルメしている類の話なのか,,
 後者だとしたら,,喧嘩して仲直り,雨降って地固まる,的な話なのか,,何一つわからんぞ.

  最後は,新しいスタート風で浜辺で,対立は続く(ニヤリ)的な物言いで会話は終わった.犬の世話,ありがとよ,も.

・コルムの立場(表面的理解)

 もう生先長くない,と考える.自分は何をしているのか,どうでもいい話をして時間を使ってしまっている.すぐに忘れられてしまう自分を想起する.絶望する.

  モーツァルトは何百年も前の人間だが,その音楽で持って皆に記憶されている.自分も音楽を作曲して,なにか,残るものを作りたい.そのためには,それに集中しないといけない.今までの,無駄な時間を過ごしてきた自分に決別を(=パドレックと決別),,みたいなロジックだわな,,

 パドレックはだめだった自分のこれまでの人生そのものなので,絶対に避けねば,,ただ,人間としてパドレックを憎むわけではない.奴は良いやつだ.
 だから,,奴が俺の指示を守らない場合の奴へ罰は,奴が大好きな俺,がなにか損失を被ることで,それを見た奴はひどく後悔するはず,,よし,奴が約束を守らず話しかけてきたら俺は指を切る.楽器が演奏できなくなるという究極の損失だ,,

 そんなロジック???

・パドレックの立場

 きっと,なんもなければ,究極の現状満足派.いろんな知恵を付ける前の人間,,って感じ.(性善説)

 コルムが人生が残り少ないことに気づき,絶望する.それを受けてパドレックも変化する.将来・明日を心配する,というのは知恵の入り口なんだろうか.

 コルムの周辺に対し,考えを巡らす.学生に親が事故ったと嘘をついて返してしまう.以前のパドレックでは絶対にしなかったであろうことだ.


・二人のこと

 二人はただ人生を過ごすだけではない人生の過ごし方に気づいてしまう.

  そして新バージョンの二人の人生はまた続いていく,,,

 そういう一幕を切り取った話?

・雑駁なこと

  - バリー・コーガン 
 だれでも,『The Killing of a Sacred Deer/聖なる鹿殺し』の食事シーンを思い出したのでは,,気まずい飯のシーンを演らせたら日本一くらいの勢いはある.世界一は,,わからんが,,あんときの共演もコリン・ファレルだったしな.

 知恵遅れ,の役だったが,自分でそう認識するし,話のロジックがちゃんとしてる感じがするし,,なんか寓話的な存在のような,,けど,,なんなんだ.
 とりあえず,悲劇を一手に引き受けたような.湖に浮かんだのは,,自殺だったんだろうか,,事故だったんだろうか,,
 まぁ,しかし,,インパクトある役者だ.
   - 島
  (人によっては)もう過剰に人間関係が煮詰まっている感じはある.あの,他人の手紙を普通に覗き見し,内容を共有することが当然のように思っているあのおばさん,,あれだけでシボーンが本土に戻りたいということではないと思うが,象徴的と思った.
  コルムも一人にしておいてくれ,というのは,この観点も少しはあるかな,と.
 自分という個人を認識した人は,少し住みにくい場所なのかも.集団の中にいてなんのストレスを感じないってのは,個人の意識がないからでは,,,
   - 魔女みたいなおばさんとか,ドミニクの片想いとか,懺悔の話とか,息子を殴る親とか,死んでしまったドミニクとか,,すべて,,わからん,,家を燃やすとか,,

 全部わからん,,


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